たくさんのひとにあいされた名古屋のメルヘンハウスがきのう3月31日で閉店されました。
オーナーの三輪哲さんに、まっさんとけいちゃんは2回だけあったことがあります。
1回目は2012月11月24日のこと。
飛騨古川へむかう途中の名古屋乗り換えで、滞在時間はたったの1時間弱。
「メルヘンハウスいってみる?」
と、提案して、けいちゃんにまえもって連絡してもらったものの、当日は「かるくあしらわれるかも」って覚悟していきました。
だって、東京の児童書専門店に営業にいっても、たいていはあいさつすらろくにしてもらえなかったしね。
ところが、メルヘンハウスはまるでちがいました。
スタッフのみなさんは笑顔でむかえてくださって、だれよりも三輪さんはものすごーくあたたかくて、ただただ感激して絵本を数冊よませてもらったり、サインをかかせてもらったり、「ひろばメルヘン」に自作紹介の原稿まで書かせてもらえることになったり。
そして、ばたばたと帰りぎわに、三輪さんは、
「またあそびにおいで。ひつまぶしか、みそにこみうどんをごちそうするから」って。
社交辞令なのかなんなのか、わからなかったけど、とにかくうれしくてうれしくて、
「はい! かならずきます」
と、お店をでたのでした。
2回目は2014月8月3日のこと。
1回目の訪問で三輪さんのあたたかさに気をよくしたまっさんとけいちゃんは、2回目は調子にのって絵本ライブをさせてもらうことに。
その約束をした数日後に三輪さんから電話があったのです。
「なんだろう? ライブはやっぱりむりなのかなあ…」
と、けいちゃんがどきどきしながらはなしを聞くと、
「ひつまぶしと、みそにこみうどん、どっちだっけ?」
なんとまあ、三輪さんは1回目の訪問の帰りぎわのひとことをおぼえていてくださったのです。
2年まえのことだよ?
まっさんは、もう、感激しちゃって、でも食い意地だけはしっかりしていて、
「ひつまぶしがたべたいです!」
なんていって、おじゃましたのです。
絵本ライブをして、サイン会をして、約束どおり、ひつまぶしをごちそうしてくださって。
帰りの新幹線の時間ぎりぎりまで、コメダ珈琲(1号店!)でいろんなはなしを聞かせてくださいました。
長新太さんはじめ、偉大な作家とのおもいで。
児童書業界の現状。
三輪さんは、いっぽうてきにはなすだけでなく、オレたちのはなしにもしんしに耳をかたむけてくださって、こんな質問をされました。
「それでどうなの? 絵本だけでたべていけるの?」と。
文字だけ読むと「ばかにされてる?」みたいに、おもうひともいるだろうけど、しんけんにかんがえているからこその三輪さんのことばです。
そりゃ、タイトル数や奥付の重版回数をみたら、三輪さんならおおよその収入がわかっちゃうだろうからね。
「なんとか絵本だけでやってます」
って、わらってかえすと、三輪さんもちょっとわらって、
「公演で全国をまわったり、地道にやっていくのはいいと思うよ」
ってオレらの活動をみとめてくださるのでした。
ここまで、かいてて、なみだがでそうだけど、
たったの2回しかあったことがないのに、とにかく、三輪さんはすてきで、あたたかくて、だいすきになって、でも、メルヘンハウスはきのうで閉店……
たった2回のオレらがなきそうなんだから、むねにぽっかり穴があいてしまったかたが、たくさんたくさんいるはずで。
スタッフさんや、だれより三輪さん自身のおもいははかりしれないわけで……

三輪さん、これからは講演会できっとあっちこっちにいかれるんじゃないかなあ〜なんて、かってなことをかんがています。
そしたら、あいにいきます。
たくさんたくさんありがとうございました。