「いい・わるい」でも、「すき・きらい」の判断でもないのです。
商業出版の企画としては、とっても難易度がたかいという判断なのです。
ゆうゆう絵本講座まっさんクラスで、これまで何人も「こういう絵本がつくりたい!」と、いわれつづけてきました。
はてさて「こういう」とは?
「あい」「いのち」「へいわ」「せんそう」など......
にんげんの「こころ」などをテーマにした、強いメッセージを内包した作品です。
これがねー、商業出版の企画としては、とーっても難易度がたかいのです。
持ち込み企画としても、コンペに応募するとしてもね。
でもね、オレだって、作家として、そういうテーマは、やっぱり、やりたいわけですよ?
じっさいに、いままで、たくさん企画をたてて、プレゼンしてきましたよ?
でもねー、ほんっととおらないからねー
もちろん、講座生がめざす絵本のたねを、オレはつぶすつもりはないです。
ただね、それが難易度がたかい企画であることはわかってほしくて、講座のなかでもくりかえしくりかえしつたえています。
それでね、ここがまた、こまってしまうのですが、そういう強いメッセージがある企画をもってくるかたにかぎって、聞く耳がともなわないばあいがおおいのです。
「こんなにすばらしい作品なのにわからないなんて!」
と、盲目的になっているんですね。
あたまがこりかたまっていて、がんこなかたがおおいです。
聞く耳があれば、たとえ難易度がたかい企画であっても、オレなりに出版にちかづけるようにアドバイスするのですが、もはや、どうにもならないですね......

メッセージなんてね、強けりゃいいってもんじゃないと、オレは個人的におもうよ?
そもそも、つたえたいことがまったくない作家なんているわけがないのに、わかりやすく強いメッセージがあるだけで「すごい!」みたいになっているのは、じぶんの作品を客観視できていない証拠だとおもいます。
これはアイデアにもいえていて、「すごいアイデアかんがえた!」というかたにかぎって、凡庸であることがおおかったりします。
たとえば、オフィスまけの「ことばあそび絵本シリーズ」は、くだらないナンセンスなネタのつめあわせで、最新刊の
『ぱんつくったよ。2』の「ぎなた読み」の1ネタは......

どうよ?
メッセージのかけらもないって?
オリジナリティがないって?
でも、オレはとっても意義がある絵本だとおもっています。
ことばのたのしさをつたえることで、ことばによるコミュニケーションがなめらかになり、パワーにたよらず、はなしあいでものごとを解決するようになり、国家レベルでは武力ではなく国交で紛争の芽をつみ、『ぱんつくったよ。2』は世界平和につながっているのです!!!
どうよ?
ひとりよがりの強いメッセージがある企画より、よっぽどメッセージがあるっておもわない?
おもわねーか!!!
とにかくね、「あい」「いのち」「へいわ」「せんそう」など... 強いメッセージを内包した作品は、商業出版の企画としては、とっても難易度がたかいという判断なのです。
「いい・わるい」でも、「すき・きらい」の判断でもないのです。
おしまい。
posted by オフィスまけ at 08:00|
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