ところで、平田景も背景を白にすることがおおかったんだけど、バックが白で絵をいかすってことは、かんたんじゃないよ。既刊の絵本でそのことがイタイほどわかった平田景は、さいきんは背景もしっかり塗ったうえで、うまいことテキストのスペースをあけられるように構図をくふうしてる。
そんなぐあいに、「うまいことテキストスペースをとってるなあ」って、絵本作家もいるんだな。たとえば......

『ぼくんちカレーライス』(つちだのぶこ/佼成出版社)より
「たまたま、そこに <かべがあった> から、テキストをいれましたよ!」ってなかんじだよね。もちろん、たまたまじゃなくて、さいしょっから、つちだのぶこさんは計算してるんだろうけど。なにはともあれ、いい意味でふつうの絵本で、こころがなごむよ。
というわけで、絵のなかに「たまたまスペースがあった」みたいな絵本は、いい意味でふつうで、なにより「ふつうがいちばん!」っておもってる、平田昌広と平田景がめざす方向ではあるけど、絵とテキストの位置関係に、さらなる一体感をもとめると、どうなっていくか。海外の絵本は、ずっとずっとむかしから、絵とテキストは一体感をもってたんだよね。つぎは最終回のその6だよ〜〜〜